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2013.08.21 Wednesday

私の感じた「ルドルフ・シュタイナーの世界」その4

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    私の感じた「ルドルフ・シュタイナーの世界」その4 22:39
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     今回は古いノートを取り出してみました。


    このノートは1991年の夏・京都大学西部講堂「tokyo scene」でのパフォーマンス公演の代わりに「パフォーマンスにおけるJ・ボイス」と題して講演したときの下敷き用ノートです。


    10名も観客がいない講堂で、少し昂ぶって話しをしたことを思い出します。


    「ヨーゼフ・ボイス」論ですが、シュタイナーとの関係が話の中心にあります。また、ボイスとフリーメイソンとの関係も調べてあります。この時分、神秘主義に傾向していたのでその傾向の本も多く読んでいました。せりか書房「神秘主義 ヨーロッパ精神の底流」の中でボイスと神秘主義の記述があったので、飛びつきました。


    その結果、少しうがった見方も混じっているなぁ、と今となっては感じますが、ノートを開きつつボイスとシュタイナーについて考えてみます。


    ◎ボイスを語る上で付いて回る秘儀体験「ボイスが搭乗していた戦闘機が撃墜され、クリミア半島で瀕死状態のところをタタール人に助けられた」というのがあります。その時の「身体に脂肪を塗られ。フエルトにくるまれて介抱されて命を拾う」経験が後の彼の作品の重要なエレメントになって行きます。


    地に落ちた天使が聖油を塗る秘儀によって再生する神話です。


    ◎82年のドクメンタ(国際芸術祭)でボイスの発表した「7000本のオーク」(植樹されるオークとその象徴として7000個の玄武岩が設置される)のアクションの意味を後日問われたました。「なぜ薔薇十字軍の神殿に関する素材であるオークと玄武岩が使われたのか?」


    ボイス曰く「玄武岩は不変性と死の霊的原理の具現であり、オークは生命の原理でその対比であります。」


    それを意味の解説として納得するのをさらに踏み込んで、神秘主義的解説を著者・松本夏樹氏はしていました。薔薇十字軍の系譜である聖杯伝説におけるオークと玄武岩であると。神殿にまつわる秘儀とは、ヘルメス的伝統に元ずくとあります。これはヨーロッパ神秘主義に一潮流で、薔薇十字からフリーメイソンのような、キリスト教正史から抹消された潮流で西洋精神史の底流を形成してきた流れです。ボイスがそれに属していると松本氏は考えているようです。


    美術史からはその視点は抜け落ちています。ドイツ本国では知りませんが、日本ではボイスを語る上でそこに触れることはまずないでしょう。


    「薔薇十字軍」について解説すると、一種の秘伝的キリスト教で、ユダヤのカバラ派・グノーシス派の影響を受け、中世からルネッサンスにかけての秘密的伝統を総合したものと記してあります。


    「フリーメイソン」ですが、17世紀にその薔薇十字軍が中核的存在となっています。元々フリーメイソンは石工職人の同業組合(ギルド)から発生されていると言われていますが、その石工ギルドがユーラシアからアラブに掛けて神殿や教会建設に関わっていました。聖なるものの入り口(神殿)を作る技術保護が秘密的組織の下敷きになっています。


    そのフリーメイソンは「フランス革命」と関連があるとの説があり、その精神「自由・平等・友愛」は、シュタイナーの「社会有機体三相化」に繋がっています。また、ボイスにおいても「それは自由・平等=民主主義・友愛=社会主義」という定義に展開していきます。


    ボイスの言葉「私は私的資本主義にも国家資本主義にも反対する。私は自由な民主主義的社会主義を支持する。私の芸術は解放の政治学だ。」


    とここまで書いてきて少々考えることがあります。ボイスの政治的アプローチは、日本における「原発再稼動反対」運動に参考になる部分もあると思います。政治運動と芸術活動のリンクのアイデアの源泉は、シュタイナーですが、震災後の動かない日本の政治を揺るがすのは、案外こう言うアポローチが正解だと「官邸前デモ」を観ていて感じました。


    一方、神秘主義の記述は、今の私にとって正直重すぎます。活動の背景は大切でしょうが、ブラックボックスは好きになれません。宗教に秘儀的部分は切り離せませんが、あくまで部分で本体を見る妨げになるなら避けた方が無難と言うのが、現在の私の立ち位置です。


    その点を踏まえながら、ノートの続きを次回やってみます。



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